猫の健康・病気のギモン(15問)

猫の健康・病気
猫は不調を隠す動物です。このカテゴリでは、痛みや苦しみを隠しているときに見せるサインを中心に、体調の変化をどう受け取ればいいのかをまとめました。件数が多いのは、猫に多い慢性腎臓病と尿路の病気です。下部尿路疾患とはどういう状態か、結石や膀胱炎の兆候、水をたくさん飲ませる工夫を扱っています。吐く回数の線引きや危険な嘔吐の見分け方、家庭内で誤飲しやすいもの、夏場の室温、目やにのケアも取り上げました。あわせて、キャリーバッグや診察台で怖がる猫への付き添い方といった、受診の負担を軽くする質問も入れています。一般的な情報のため、症状があるときは動物病院を受診してください。

監修 獣医師 渡邊 遥おうち de ペットクリニック

猫は1日に何回くらいトイレに行くのが平均的ですか?

猫がトイレに行く回数は個体差がありますが、排尿は1日2〜4回、排便は1日1〜2回程度が平均的な目安です。この回数から大きく外れて急に増えたり減ったりする場合は、泌尿器や消化器のトラブルのサインである可能性もあるため、普段からトイレの回数や様子を観察しておくと、体調の変化に早く気づくことができます。

猫のかかりやすい病気と予防策は何ですか?

猫は「慢性腎臓病」に非常に特化してかかりやすいです。若いうちからお水をしっかり飲ませる工夫、排泄(尿量・回数)のチェック、適切なフード選びが大切です。

猫が吐くのは病気ですか?大丈夫ですか?

猫は毛玉を吐く習性がありますが、週に何回も吐く、ごはんを毎回吐く、元気がない、血が混ざっているなどの場合は病気の可能性が高いため病院へ行ってください。

猫の「下部尿路疾患(FLUTD)」とは何ですか?原因は?

尿道結石や膀胱炎など、おしっこの通り道の病気全般を指します。水分不足、肥満、ストレス、体質、ミネラルバランスの悪いキャットフードなどが原因になります。

対策としては、こまめな水分補給や体重管理に加えて、腎臓・泌尿器のケアに配慮したサプリメントを取り入れるのも一つの方法です。ウラジロガシと活性炭を配合した腎臓・泌尿器ケアのサプリメントは、ウラジロガシと活性炭という2大腎活成分を配合しており、日々の泌尿器の健康維持をサポートします。

サプリメント等のご使用について、持病がある場合は自己判断せず、必ず獣医師に相談することをおすすめいたします。

猫の尿道結石や膀胱炎には、どのような兆候がありますか?

代表的なサインとして、トイレに何度も行くのに少ししか(またはまったく)おしっこが出ない、トイレ以外の場所で粗相をする、排尿時に鳴く・力む様子がある、おしっこに血が混じる、股(陰部)周りを執拗に舐める、といった行動が挙げられます。また、おしっこの中にキラキラと光る砂状・結晶状のかけらが混ざっている場合は、結石(結晶)が形成されているサインの可能性があるため、注意して観察してください。

特にオス猫は尿道が細く長いため、結石や炎症によって尿道が完全に詰まってしまう「尿道閉塞」を起こしやすく、これは排尿ができないまま放置すると命に関わる緊急事態です。「トイレに何度も座り込むのに全くおしっこが出ていない」という様子が見られたら、様子見はせずすぐに動物病院を受診してください。

猫の「尿路結石(下部尿路疾患)」を防ぐために、お水をたくさん飲ませる工夫は?

猫は本来お水をあまり飲まない動物ですが、尿が濃くなると結石ができやすくなります。お水を飲ませる工夫として、家のあちこち(通り道や寝床の近く)に水飲みボウルを設置すること、器を猫のヒゲが当たらない広くて浅い陶器やガラス製に変えること、好みに合わせて「流れる循環式の給水器」を導入すること、ドライフードの一部をウェットフード(パウチ)に変えて食事から水分を摂らせることが非常に有効です。フードにかけたりお水代わりに与えたりすることで、無理なく水分補給の量を増やす工夫になります。

猫が「異物誤飲」しやすい家庭内の要注意アイテムは?

ヒモ、輪ゴム、ビニール袋、小さなトイカプセル、パズルピースなどです。特に紐状のものは遊んでいるうちに飲み込んでしまい、腸に絡まりやすいため注意が必要です。

対策としては、こうしたアイテムを猫の届く範囲に出しっぱなしにせず、使ったらすぐ引き出しやケースにしまう習慣をつけましょう。特に留守番中や夜間は誤飲のリスクが高いため、あらかじめ片付けておくと安心です。誤飲の疑いがある場合は、自己判断せず早めに動物病院に相談してください。

猫が「体調不良(痛みや苦しみ)」を隠しているときに見せるサインは?

猫は野生の性質が強く、自分の弱みを周囲に隠そうとするため、病気がかなり進行するまで元気なふりをします。そんな猫が「じっと動かず香箱座りのままうずくまっている」「急に触ると怒る・シャーと威嚇する」「薄暗い押し入れや家具の隙間から出てこない」「毛繕いを全くしなくなり毛並みがボサボサ」といった行動を見せたら、それは強い痛みや不調を我慢しているサインです。

猫がキャリーバッグを嫌がって病院に連れて行けません。スムーズに入れるコツは?

普段からキャリーバッグをお部屋に出しっぱなしにしておき、中でごはんやおやつをあげて「安心できる寝床」として慣れさせておくのがベストです。どうしても急ぎで入れなければならない場合は、猫を大きめの洗濯ネット(目が粗いもの)に優しく入れてからキャリーに入れると、猫ちゃんが狭い場所に包まれることで安心し、暴れずにスムーズに保定できます。

猫が病院の診察台でパニックになります。飼い主ができるサポートは?

猫ちゃんが極度の恐怖を感じている時は、キャリーから出す際、お家で普段使っている飼い主さんのニオイがついたタオルやブランケットで猫の体や頭を優しく包み込んであげてください。視界を遮ることで少し落ち着きを取り戻します。また、診察中に飼い主さんが大声で焦ると恐怖が伝染するため、優しい声で「大丈夫だよ」と声をかけ続けてあげましょう。

猫に最も多いと言われる「慢性腎臓病」の初期症状(サイン)は何ですか?

最もわかりやすい初期のサインは「多飲多尿(お水を飲む量が急に増え、尿の量がたくさん増えて薄くなること)」です。腎臓の機能が7割以上壊れて初めてこの症状が出ます。その後、徐々に食欲が落ち、体重が減り、毛艶が悪くなっていきます。一度壊れた腎臓は元に戻らないため、7歳を過ぎたら定期的な血液検査や尿検査で先回りして早期発見することが寿命を伸ばす最大の鍵です。

猫が吐くのは普通のことですか?病院へ行くべき「危険な嘔吐」とは?

猫は毛繕い(グルーミング)の際に飲み込んだ毛を出すために、たまに毛玉を吐くことはあります(これも頻度が多い場合は対策が必要ですが)。しかし、「1日に何度も連続して吐く」「毛玉ではなく食べたキャットフードや黄色い液、泡ばかりを吐く」「吐いたあとにぐったりして食欲が全くない」「おもちゃや紐などの誤飲が疑われる」といった嘔吐は、胃腸炎や腸閉塞などの危険なサインですぐに受診が必要です。

猫が「お腹を上にしてゴロゴロ寝ている」のは完全にリラックスしている証拠?

多くの場合は安心しきってリラックスしているサイン(ヘソ天)ですが、例外もあります。もし猫ちゃんがお腹を上にして寝転びながら、耳を後ろに伏せている(イカ耳)、尻尾を床にバタバタと激しく叩きつけている、目が大きく見開かれているといった様子であれば、それはリラックスではなく「これ以上近づいたら攻撃するぞ」という強い警戒や不快感のサインですので、触らずそっとしておきましょう。

猫の目やにが気になります。原因や日々のケアで意識できることはありますか?

目やにの原因はホコリなどによる生理的なものから、猫風邪(猫ヘルペスウイルスなど)による涙目・鼻水・くしゃみを伴うものまでさまざまです。色が黄色や緑っぽい、量が多い、片目だけ症状が強いといった場合は、感染症や炎症のサインの可能性もあるため、動物病院での受診をおすすめします。

日常のケアとしては、目やにが少量で普段の健康状態に問題がない場合は、ぬらしたコットンやガーゼ、ペット専用のウエットシートを使ってやさしくふき取りましょう。
固まった状態の目ヤニは無理に取ろうとせず、蒸しタオルなどでふやかして負担をかけないようにゆっくり対処しましょう。

猫の熱中症対策で部屋の温度はどのくらい?

室温26〜28℃、湿度は50〜60%が目安です。猫は暑さに比較的強いですが、日本の高温多湿には弱いため、夏場はエアコンの除湿や冷房をかけておきます。

ほかのギモンも見る

猫の他のカテゴリ